7月28日(木) IRセミナー
日時 |
平成17年7月28日(木)15:00~16:30 |
会場 |
名証インフォメーションセンター内 MICホール |
演題 |
「まちがいだらけのIR」 ~ツールに走りすぎるIR~
ジェイ・ユーラス・アイアール株式会社 代表取締役 岩田宜子氏を講師にお招きし、IRの専門家から見た、「まちがったIR」について解説いただきました。 特にツール作り中心のIR活動の問題として、IR活動は、結果的にはツールに落とし込むものの、
- 企業都合の「ひとりよがり」のメッセージが多くなる。→そのツールの対象は誰なのか、そのためにどのようなメッセージが必要であるかがよく検討されていない。
- IR・情報開示体制が整っていないのに、(ある意味で)優秀なIRチームがすばらしい戦略や方針をアニュアルレポートなどに書き上げてしまう。→IR担当者が社内で浮いてしまう。不祥事発覚の際、結局対応ができない。
- アナリストの要望・期待に沿って情報開示していったが、社内で大きな反発が起こる。→戦略のない情報開示が、結果的に誤った情報を発信することとなり、企業経営の方向を左右しかねない。
というような問題点が指摘され、ツール作りがIRの目的ではないということが語られました。
IRの専門家から見た、IRの本当の目的とは、
- 短期的で業績に見合わない株価上昇が目的ではなく、企業の実態を反映した適切な株価形成が目的となる。
- 株式市場で自社の認知度を高め、誤解や過度の期待が生じないようにすること。
- 市場(世間)で、尊敬(信頼)される銘柄になること→短期的投機投資家が好まない銘柄になる。
といった基本的な考え方を紹介していただき、セミナー参加者の方々も熱心に耳を傾けていました。
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講師:岩田 宜子 氏
(ジェイ・ユーラス・アイアール(株) 代表取締役)